「日本人は投資をしない」「貯蓄ばかり」「金融リテラシーが低い」そんな話をよく聞く。
原因は日本人の気質によるものか?そうかもしれない。確実に言えることは、投資に不利な状況が長すぎた。長かった『デフレ』が日本人から投資を奪ったのではないか?
そう思う理由を述べる。
また、日経平均が30年ぶり株価を回復した今、投資を思い出してほしい。
おさらい:デフレとは?
デフレ:物価が下落していく現象のこと。デフレーション(deflation)の略。
日本は長らくデフレでした。
インフレ率のグラフをご覧ください。
source: tradingeconomics.com
インフレ率がマイナスだとデフレです。時々急上昇しているのは、消費税の増加など特殊なものです。
2016年の後半からやっとデフレ脱却、といった様子です。
<デフレ下で起こること>
「物価安」「企業の売上げ減少」「株安」です。
これらは、預金を有利にしてしまいます。それはなぜか?
デフレが預金に有利な理由
3つに分けて説明します。
(1)物価安
物価が下がれば、相対的に現金の価値が上がっていく。
この恩恵を受けるためには、ただ預金をしていればいい。安全に、確実にお金が増えるため、預金の方がいいと考える人が増えるのは自然。
(2)企業の売上げ減少
企業は、製品やサービスの売値を上げられないから、利益が減る。この次に起こること、
- 賃金が上がらない
- 労働者の消費がにぶる
- 経済が回らない
- 物価安
預金有利に行き着く
(3)株安
(2)で経済が回らないことを説明した。
投資家はこのことを知っているから、デフレの国に投資しない。結果として、株価は下がっていく。投資した人は資産を減らした。
日経平均(下画像)と、インフレ率(前述)を比べてみてください。

デフレの間に投資を忘れた日本人
預金しておけば資産が増え、金利が付いた。
預金なら金融リテラシーを身に着ける必要もない。そんな時代が20年も続いたから、日本人は投資を忘れた。
しかし、時代は変わった。デフレを脱却し、株価は30年前のレベルにまで回復。
今、投資を思い出すべき時期に来ている。
まとめ
- デフレ下では、預金が安全で確実な投資だった
- 株式投資した人は資産を減らした
- デフレが日本人に投資を忘れさせ
<+α>デフレ下でも投資した方がいい理由
仮にまたデフレになったとしても投資は続けるべき。
理由は簡単。
デフレしていない国に投資すればいい。
インフレ率の高い国はたくさんある。世界を見れば、デフレしている国は珍しいくらい。他の国に投資して、利益を得た方が、預金よりずっとお得。
<具体的な商品>
地域 | ETF(ティッカー) | 通貨 |
米国 | 1547 | 円 |
EU | VGK | 米ドル |
中国 | 02800 | 香港ドル |
インド | 02836 | 香港ドル |
ベトナム | 03087 | 香港ドル |
インドネシア | 03099 | 香港ドル |
フィリピン | EPHE | 米ドル |
オーストラリア | EPP | 米ドル |
これらは、その地域の株に幅広く投資し、かつ費用の安い商品。
日本株と同じように外国株を買うことができるので、一度、証券会社をのぞいてみてほしい。
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