『テーパリング』いつか来る恐怖の施策、影響は?いつ?

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日経平均クラッシュ!!2021年5月11日からの3日間で-7%。

日本だけでなく、世界中の株式相場が急落。原因は、米物価高によるテーパリング実施の懸念。テーパリングが市場にもたらす影響は何か?いつ起こるのか?

本記事では、米国について述べる。

おさらい:テーパリングとは?

テーパリングとは、金融緩和縮小のこと。

つまり、テーパリングによって「金利引き上げ」「資産(国債)買入れの縮小」が起こる。

テーパリングが市場にもたらす影響

(1)金利引き上げ

金利引き上げによる影響は2つ

<資金調達コスト増>

銀行から企業への貸出し金利が上昇により、企業の資金調達コスト増。資金調達を必要とする中小企業に打撃。

<国債利回りの上昇>

国債は安全な商品です。その利回りが上昇すれば、相対的に株式の魅力が低下します。特に、バリュエーションの高い(割高な)グロース株(ハイテク株など)に打撃があります。

(2)資産買入れの縮小

<国債利回りの上昇>

国債の買い入れが減れば、価格は低下。つまり利回りが上昇になる。その影響は前述の通り。

世界の投資家が「テーパリングは近い」と思う理由

そもそも、金融緩和の目的は「物価の上昇」「経済の回復」。そのため、これら目的が達成されるとテーパリングが実施される。

世界の投資家が「テーパリングは近い」と思う理由を、これら目的に沿って考察する。

(1)物価の上昇

5月 米国消費者物価指数によると、物価が大幅に上昇している。つまり、金融緩和の目的が1つ達成されたということ。これがテーパリングする理由になり得る。

前年比、結果:4.2%、予想:3.6%(yahooファイナンス

(2)経済の回復

米国政府は経済回復のため、巨額の経済対策法案を成立させた。さらにワクチン接種も順調に進んでいる。そのため、いつ「経済が回復した」と判断されてもおかしくない。

判断材料となる雇用統計などの経済指標、ワクチン接種率に注目が集まる。

テーパリング実施時期はいつ?

世界の投資家が一番気にしていること「テーパリング実施時期はいつ?」。

FRBは2022年に開始する方針を示している(参考:モトリーフール)。しかし、5月の物価高を受けて、前倒しされるかもしれないとの懸念が広がっている。

僕の考えでは、この物価高は一時的なもの。経済回復に合わせた鉄鋼などの需要に供給が追い付いていないため、価格が高騰している。しかし、いずれ供給は追いつくでしょう。

そのため、テーパリング開始時期の前倒しは起こらないと考えています。