金融の中心地アメリカ。アメリカなくして投資を語れない。
親戚に勧めたいアメリカに投資するETFと、勧めたい理由を解説します。

投資歴は10年。元製造業の設計。投資で資産を着実に殖やしてきました。プロやマニアのような大儲けはできませんが、一般人にふさわしい堅実な投資を心がけています。
アメリカへの投資を勧める理由
圧倒的パフォーマンス
S&P500を見てください(下画像)。
2009年のリーマンショック後の底値から407%ものプラスです。

一方、我ら日本はどうか?
日経225は+272%です。大健闘しているものの、パフォーマンスの差は歴然!

これまではアメリカが強かった。さて、今後も同じ展開になるでしょうか?
タケノコのように出てくる巨大企業
Google、Apple、Facebook、Amazonのような世界を牛耳る企業はすべてアメリカ産です。
最近ではテスラの勢いがすごすぎて、電気自動車の時代はテスラの時代になりそうです。
他にも、Airbnb、Uberなど、枚挙にいとまがありません。
投資する価値のある企業が次々に出てくる、それもアメリカの魅力。
市場がビッグ
アメリカの人口は約3億人です。驚くべきは未だに増え続けているということです。
日本は1.2億人ですし、減る一方ですから、その市場としても魅力が全然違います。
国内でビジネスをするだけでもチャンスが多いですから。
新興企業が育つために有利な環境がアメリカにはあります。
要は、今後もアメリカに投資する旨味はあるということです。
アメリカに投資するならETFまたは投資信託のインデックス型
先に述べたような巨大企業は安定的に成長している一方で、巨大すぎて成長速度が遅いです。
新興企業なら早い成長が期待できますが、成長しないリスクもあります。
企業を1つ1つ分析しているわけにはいかないので、ETFや投資信託を買って全てにまとめて投資するのが簡単です。さらに、リターンもしっかりあります。12年で4倍ですからね。
アメリカ市場の指数
ETFの前に株価指数を紹介。
種類がありすぎて混乱するのですが、主要な指数をいくつか押さえておけばOKです。
3つ紹介します。説明がかなりざっくりしていますが、このくらいで無問題。
ダウ(Dow)
毎日ニュースで聞く単語ですね。
簡単に言うと、いろんな業種の代表的な企業を30社集めて、算出した株価のこと。
正式には「ダウ工業株30種平均」といいます。ダウなんたらは他にもあるけど、単に「ダウ」といったらこれを指します。
アップル、コカ・コーラ、マクドナルドなど超有名どころがぎゅっと詰まってます。
S&P500
ダウでは30社でしたが、S&P500では500社を集めて算出します。
ナスダック(NASDAQ)
名前が日本のジャスダックと似てますが、全く別物。
ナスダック市場に上場している全ての企業から算出した指数。
マイクロソフトやグーグルを代表とするハイテク企業が多く含まれているのが特徴。
ETFの選定の条件
上記指数に関連するETFが大量にあります。その中から、この条件を基にピックアップします。
- 幅広い銘柄で構成されている(リスク分散のため)
- 資産総額が大きい(売りたいときに売れる流動性確保のため)
- 経費率が小さい(リターンを高めるため)
ピックアップしたETFは次の通り。
親戚に勧めたいアメリカに投資するETF
海外ETFを買うために
SPY、VOOなどのアルファベットの略称は、外国株式口座で買うETF。外国株式口座を別途開設する必要がある。証券会社HPから簡単に可能。
外国株式口座があると買える海外ETFの種類が多い上に、経費率も低く、有利。
円建てか、ドル建てか
海外ETFを買う場合、米ドル(USD)を使います。
米ドルでETFを買うと、資産の中に米ドルが増えていきます。
そうすると通貨リスクの分散にもなります。
S&P500連動ETF
ニュースにはあまり出てきませんが、最も買われているETFはこのS&P500指数に連動しています。S&P500指数には500社もの銘柄が含まれており、業種も分散されているため、リスク分散は十分。これだけ買っていても問題ないレベルです。
ではETFをご紹介。
- IVV:iシェアーズ・コア S&P 500 ETF
- VOO:バンガード S&P 500 ETF
- SPY:SPDR S&P 500 ETF
- 1547:上場インデックスファンド米国株式(S&P500)
詳細情報は以下の通り。
ETF名称 | IVV | VOO | SPY | 1547 |
純資産 | USD 2375億 | USD 1780億 | USD 3324億 | JPY 217億 |
経費率 | 0.03% | 0.03% | 0.09% | 0.06 |
配当金 | 1.56% | 1.52% | 1.50% | 1.07% |
資産総額に差はあれど、どれも十分に大きいため、気にする必要なし。
経費率が低いVOOとIVVが有利。
配当金に差はあるが、誤差。
SPYは世界で一番買われているETFですが、経費率が少しですが高いので、買う理由はないでしょう。
オプション(1)全米企業への投資(VTI)
S&P500より多くの企業に分散したい、新興企業の割合を増やしたい人向けに”VTI”というETFがあります。こちらは、約3600社に投資しています。
- 名称:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
- 純資産:USD 2063億
- 経費率:0.03%
- 配当金:1.59%
過去3年のリターンをVOOと比べてみると、若干VTIの方が高いようです。
しかし、リターンに惑わされず、長期的な目線で決めることが大事です。
オプション(2)ナスダック関連ETF
ナスダックに上場する企業の時価総額TOP100の指数をナスダック100といいます。構成する企業の半分はデジタル関連です。具体的には、ソフトウェア、半導体関連、コンピュータ、ネット販売、メディアなど。
2020年はコロナショックがありましたが、リモート化や、自粛関連銘柄として、注目され、株価を大きく伸ばしました。伸び率はS&P500の2倍でした。
今後も、デジタル関連の期待をするなら、このETFをポートフォリオに加えます。
- QQQ:Invesco QQQ Trust Series 1
- 1545:NASDAQ-100ETF
詳細情報はこちら。
ETF名称 | QQQ | 1545 |
純資産 | USD 1478億 | JPY 305億 |
経費率 | 0.20% | 0.45 |
配当金 | 0.55% | 1.00% |
経費率が低いQQQがおすすめ。配当金に差がありますが、年によってばらつきが大きいので、あまり参考にならない。円建てがよければ1545にする。
ダウは勧めない
ダウに連動するETFも存在するが、30社にしか分散できないので、僕の親戚にはおすすめしない。有名企業が連なっているので買いたくなる気持ちもわかるが、企業の名前だけで買うのはよくない。
ちなみに、ダウに連動するETFは、DIA。
リスクについて。今はバブルなのか?
S&P500は2013年からずっと最高値を更新し続けています。
これはバブルなのか?はじけたら大暴落ではないか?
ネット上ではそんな心配を見かけます。
参考ニュース:焦点:米株高はバブルなのか、FRB議長も論争に参戦
しかし、今がバブルかどうかなんて誰にもわかりません。これが投資の世界です。予測のために情報をいっぱい集めたり、過度に心配するのは時間の無駄です。
そんな中、僕ら一般投資家にできることは、リスクの分散です。
投資資金を準備したら、一度に全部使わない。何か月、年々もかけて、少しずつ投資をしていくのです。また、アメリカだけではなく、他の地域にも分けて投資していく。
そういったリスクコントロールがとても大事です。
しかし、リスクを理解した上で、まだアメリカでリターンが期待できるというのなら、アメリカへの比重を少し大きくとってみてもいいかもしれません。
まとめ
- アメリカ株の期待度はかなり高い
- IVV、VOOを買っておけば間違いなし
以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます!